2003年5月9日
メガスターII 初投影テスト成功
1号機フェニックス。初めてドームに満天の星空を現す

開発中のメガスターII(MS2)の初のドーム全天投影テストが、川崎市内のプラネタリウムドームを借りて、5月8日に行われた。このテストは非公開で、原板設計の検証など、基礎技術の確認のために行われたもの。

 直径16メートルのドームに持ち込まれたメガスターII型1号機「フェニックス」は、メガスター1型とほぼ同サイズながら、投影恒星数410万個(メガスター比2,4倍)。最微等級12.5等級。最高光出力20倍(メガスター比)、最大投影ドーム径25メートルの最新型。全原板を装着しているものの、精密調整はされておらず、制御系、その他電気系統などは完全でない状態であったが、全出力のおよそ1/3(光出力での推定値)のパワーセーブモードにも関わらず、通電と同時に満天の星空がドーム内に映し出され、同席者からはそのリアリティへの感嘆の声が漏れた。

  投影テストで大平自身が感じたことは、
 ・天の川の精細度が大幅に向上した。メガスターでは容易だった、銀河中心の星の密集具合は、小型双眼鏡ではもはや確認が難しい領域に達してきた。
 ・投影精度などには大きな問題がない模様。
 ・明るさは想定どおりで、25メートルまでの投影が十分可能と見込まれる。

今後、調整を加えながらさらに投影テストを繰り返し、初公開に臨みたいと考えている。

大平